インド式数学で見習うべきは、計算を図形の面積で考えるところだと思います。
前回、10の位が等しく、1の位同士を足したら10になるような二桁の掛け算(例:13×17)の場合、素早く計算できる方法を紹介しました。
それでは、13×12のような二桁の計算はどうするのでしょうか?

図を見てください。13×12の計算は、「縦が13、横が12の長方形の面積を求める」という発想から、緑、赤、黒の長方形の面積の和として考えます。ここで、青の長方形の面積と赤の長方形の面積は図から明らかなように等しいのです。
最初に緑と青の面積を求めます。(13+2)×10、そして黒の面積、すなわち2×3を足します。
このようにして、13×12 = (13+2)×10 + 2×3 = 156となります。
同様に考えれば、
17×19 = (17+9)×10 + 7×9 = 260 + 63 = 323
27×29 = (27+9)×20 + 7×9 = 720 + 63 = 783
となります。