順天堂大学の英語の過去問を見ていたら「池田菊苗」という名前が出てきました。知識不足で知らなかったので、どんな方なのか調べてみました。
池田菊苗(いけだきくなえ)教授は、日本を代表する科学者で、「うま味(うまみ)」という味を発見したことで有名です。このうま味は、甘味、酸味、苦味、塩味に続く、人が感じる5番目の基本的な味として認められています。
池田教授は、1908年に昆布だしを研究する中で、「グルタミン酸」という成分がうま味の正体であることを見つけました。この発見は画期的で、日本の伝統的なだしの味を科学的に説明しただけでなく、世界の料理に新たな視点をもたらしました。
さらに池田教授は、自分の発見をより多くの人に役立てるために、調味料「味の素」を開発しました。そして、1917年には「味の素」という会社を設立し、この調味料を広める活動を始めました。しかし、うま味という概念や調味料が世界中に広まるまでには長い時間がかかりました。西洋では当初、うま味という味が理解されにくかったのです。
それでも「味の素」は、やがてアジアだけでなくアメリカやヨーロッパなどでも認められるようになり、現在では世界中の家庭やレストランで使われています。また、近年では「うま味」という言葉自体が英語の”Umami”としてそのまま使われるようになり、世界的に知られるようになりました。
例えば、アメリカには「Umami Burger(うま味バーガー)」という人気のハンバーガーチェーンがあります。このチェーン店は、日本のうま味の考え方を取り入れて、特別なおいしさを提供することで話題になっています。
池田教授の発見は、ただの味の研究にとどまらず、人々の食生活を豊かにし、科学の進歩にも貢献しました。彼の功績は今でも世界中で称えられています。簡単に言うと、池田教授は「おいしさの秘密」を見つけ、私たちにその素晴らしさを伝えてくれたすごい教授なのでした!
