2025年共通テストの志願者数は49万5,171人
2025年度共通テストでは、試験時間や科目に大きな変更があり、受験生にとって新たな挑戦となりました。本記事では、主な変更点や試験の特徴を振り返ります。
試験時間の変更
今年度は国語と数学で試験時間が延長されました。
- 国語
従来の80分から90分に延長。大問が4問から5問に再編され、読解量が増加しました。特に現代文では、文章構造の把握と具体的な情報の抽出を求める問題が増え、時間配分が重要なポイントとなりました。 - 数学
数学I・A、数学II・B・Cともに60分から70分に延長されました。計算量が増え、論理的な思考力を試す問題が中心でした。時間延長により、じっくり問題に取り組めるようになった一方、全問を解ききるには依然として時間管理が求められたと思います。 - 英語
リーディング・リスニングともに昨年度と同様の形式で実施され、試験時間に変更はありませんでした。
出題形式の変更
- 国語
大問が4問から5問に増加し、現代文が3問、古文と漢文が各1問ずつ出題されました。現代文では、文章全体の構造を問う問題が中心で、読解の正確性が求められました。一方、古文・漢文を含む受験生にとっては負担が大きかったかもしれません。
新設科目と改編された科目
- 情報
初めて導入された教科で、プログラミングやデータの読み取りに関連する問題が出題されました。グラフの解釈やアルゴリズムの基礎など、デジタル社会で必要とされるリテラシーと課題解決型の思考力を問う内容でした。 - 公共
従来の「現代社会」「倫理」「政治・経済」を統合した科目です。SDGsや人口問題といった社会課題がテーマとなり、知識だけでなく、自らの考えを論理的に表現する力が求められました。 - 歴史総合、日本史探求、世界史探求
歴史科目では、新設の「歴史総合」が、日本史探求や世界史探求と連携する形で構成されました。
歴史総合では、世界史と日本史の基礎的な内容を横断的に学び、歴史的事象を広い視野で考察する力が養われます。この科目では、年表の暗記にとどまらず、歴史的背景や因果関係を理解し、自ら考えを深める学習が求められました。
一方で、日本史探求・世界史探求は歴史総合で学んだ知識を土台に、特定のテーマをより深く探究する内容となりました。例えば、- 日本史探求では、近現代史における社会運動や国際関係について多角的に分析する問題が出題されました。
- 世界史探求では、グローバルな視点から歴史的な出来事を捉え、現代社会との関連性を考察する力が試されました。
受験生の皆様へ
2025年度共通テストを受験された皆さん、本当にお疲れさまでした。試験の後は、結果に一喜一憂することもあるかもしれませんが、大切なのはこれまで積み上げてきた努力と学びを次にどう活かすかです。
明日には河合塾の「バンザイシステム」である程度状況の確認ができると思います。もし今回の結果に納得がいかない場合でも、これからの試験に向けて前向きに切り替えましょう。
皆さんの健闘を心よりお祈りしています。
