今回のパリ五輪では、SNS上での誹謗中傷が大きな問題となっているそうです。この許せない行為について考えてみましょう。
【選手への誹謗中傷】
結果やプレーに対する批判があるようですが、よく考えてください。日本代表としてプレーしている選手は、日本で一番だから選ばれたのです。少なくともあなたより上手いわけです。その代表選手を誹謗中傷するということは、自分をもおとしめているのと同じです。
昨日、柔道団体戦でフランスに敗れた斎藤選手や阿部選手が涙ながらに謝っていましたが、全然謝る必要はありません。勝ったフランスを讃えてこそ日本だと思います。誹謗中傷している人は、テディ・リネールに勝てる人ですか?高山選手や角田選手に負けたフランスの選手だって悔しいでしょうが、優雅に負けを受け入れていました。それこそがスポーツマンシップであり、武道の精神です。
【審判の判定への誹謗中傷】
判定に対する不満から、審判や選手に対する誹謗中傷が寄せられるケースが見られました。
私が知る限り、柔道の永山竜樹選手への判定や、男子バスケットボールの試合終了間際の河村選手へのファウル判定など、疑問を感じる判定は確かにありました。しかし、だからといってSNS上での誹謗中傷は許されません。不満はゴリジジのボヤキ程度にしておきましょう。
実は私もオリンピックを見ていて言いたいことがあります。勝った時の大はしゃぎは良いと思いますが、卓球の相手のミスに対する大声での「ヨッシャー!」はどうなのでしょう?昨日の3位決定戦での韓国選手の大げさなガッツポーズは少し不愉快に感じました。しかし、どちらかというとこれまで日本の選手の方が大きな声で「ヨッシャー」と叫んでいたような気がします。これは日本の卓球文化かもしれません。昨日の早田選手の小さなガッツポーズはとても素敵に感じました。
柔道の礼儀作法はやはり武道の精神を反映しています。阿部詩選手の個人戦の敗退時の態度は相手への配慮が欠けていたように感じましたが、団体戦での姿や兄の一二三選手を応援する姿には感動を覚えました。そしてある生徒から「あの大衆の面前で声を出して泣いてしまうくらい、これまでオリンピックに向けて努力してきたのでしょう」と言われ、詩選手に対する応援の気持ちが再び生まれました。
